自ずと道はbonheur〜♪

写真を中心とした出来事、旅、備忘録を含めた写真家ブログ

藤田嗣治の小説をパリで読み、パリで1年生活し思ったこと。

最近、藤田嗣治という本読みました。

 

藤田嗣治「異邦人」の生涯 (講談社文庫)

藤田嗣治「異邦人」の生涯 (講談社文庫)

 

 

ご存知ですか?

 

私は少し知ってました。本当に少し。

 

以前パリの美術館で写真展があり、ふと目にした写真が、

ともて現代的な日本人の格好をしており、誰だこの人?

 

と疑問に思ったことが最初でした。しかも写真は、20世紀初頭だったと
記憶しています。

 

 

この時代の日本人で、おかっぱでイヤリングをし、ファッションも今でも
通用するような格好でした。

 

 

結構衝撃的でした。

 

 

そんな人の一生を描いたこの本、単純にこんな日本人で
芸術の町パリで活躍していたなんて、驚きでした。

 

 

ピカソとも交流があり、若かりし岡本太郎にも助言を与えるような人が

いたとは、これまで全然知りませんでした。

 

 

作品の中でも、藤田の描く肌の色がとても綺麗な色であり、

これが藤田の強みとも言えるようです。

 

ネットで藤田の絵を検索すると、確かに綺麗。

 

肌が透き通るようであり、評価されるのが納得でした。

 

 

さて、私も現在パリに住んでおり、少なからず日本人がパリで

生活をする大変さは共感しています。

 

そしてそこでフランスの人に認められるように活躍を
したいと思っている私でしたので、

 

一体どうすれば日本人がパリで活躍できるのかという視点で結構、

この本を見ていました。

 

やはり、藤田も数年は言葉が片言のようで、コミュニケーションは苦労したようです。

 

しかし、それでもどうにか自分から人との交流を積極的に行ってきたようです。

性格的には、そこまで自分からどんどん話す感じではないようですが、やはり

ここで人脈を形成するために、どんどん交流を深めるべく努力していたようです。

 

この辺、メモです。

 

 

そして、ひたすら絵を描くことに没頭していたようです。

 

やはり何かで抜きん出るには、そのことに没頭することが、肝のようですね。

改めてこの本で、思いました。

 

 

後は、日本人であることを積極的に利用し、美術において多くの日本人が
パリに来て西欧人も真似事をしている中、藤田は日本人であるということを

活かし、独自のスタイルを形成したことが、パリで認められることとなったようです。

 

私も最近思うのですが、フランスで日本人が活躍するには、語学において
圧倒的なハンデがあるなと、パリで生活して1年となりますが、感じます。

 

数カ国語流暢に話せる人は、ざらにいます。そんな人と仕事で差別化するには、

日本人であることを強みとすることが差別化につながるなと思いました。

 

 

日本ん人であること、日本語が話せること、アジア人であること。

こういったことを武器にする必要があると改めて思いました。

 

 

なんにせよ、今では多くの日本人がフランスになんらかの形で大勢住んでおります。

しかし、藤田の時代は日本人がフランスに住むなんて、ごく少数しかいない時代に、

フランスで認められるような作品を残していったことは本当にすごいなと、

この小説を読み思いました。